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第2章/星を渡る船
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 夜も更けてミハイルが船長の部屋から出ると、ちょうど誰かが同じようにして通路に出てくるところだった。
 ライナーだ。
 ミハイルは声をかけようとして途中で思いとどまった。ライナーの出てきた部屋を見て違和感を覚えたのだ。船医のイタロの部屋だった。
 今ごろこんなところに何の用だろう?
 ライナーはこちらには気づいていないようだった。ミハイルが見ている前で、自然なそぶりで足を踏み出すと、通路を向こうへ向かって歩きはじめる。
 彼の姿が自室に消えるまで、ミハイルはその場に立ちつくしていた。
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まろやか連載小説 1.41