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息苦しい

家の中にいたら、停電になった。
懐中電灯を探して点ける。

外で、誰かが落し物をして困っているようだ。
手伝ってあげなくてはいけない。
同居人が「懐中電灯が無いと不便だから、行かないでくれ」と言ったが、困っている人を無視できず外に出た。

暗闇で数人が、落としたコンタクトレンズを探していた。
しかたがなく協力する。
奇跡的にすぐ見つかり、さて戻ろうとしたら……家が無い!
数メートル離れていただけなのに、別の家に変わっている。

あああああああ、しまったあ。夢だったよ。
家が急に消えるわけ無いもん!

明晰夢(夢だと分かっている夢)でも、目を覚ますことはできない。

同居人が困っているだろうな~。
いや、夢の中の同居人だから、放置しておけばいいのか。
いや、やっぱり夢見が悪いから探そう。

まず家を探そう。
分かりやすいように、上から探そう。

私は空に飛びあがった。

見つからないなあ。
あ、そうだ。『家、出ろ!』って念じればいいだけじゃん。

「家、出ろ!」
出たぁ。
し、しまった。
地上に降りられるかな。
私は、夢の中でも痛みを感じるから、着地しそこねたら非常に痛い。
夢と現実の区別がつかなくなると困るので、夢の中でも危険なことはしないことにしている。
飛び上がるのは慣れてるけど、あまり飛び降りないことにしているのだ。

できる、できるよ!
降りられるよ。がんばれ、私!
あ、息苦しい。不安だからかな。
苦しい。息苦しい。苦しい。降りる、降りるよ。
苦しい。息苦しい。……降りられた。

あ、目が覚めた。
まだ、息苦しい

……マスクして寝てたから、息苦しいんだよ。