毎年、ゴールデンウィークにはミネラルショーに行く。
鉱物の講演会や認定試験や200~300のお店が出る。
会場に入る前からわくわくする。
私の後ろから来る山登り風な服を着たおじさまを見て「おお、上級者かも」と思ったり、買い物をして出てきた高校生ぐらいの女の子がポケットから小さな石を出して嬉しそうに笑っているのを見て、私も嬉しくなる。
お気に入りの石が見つかったんだね。
会場は、とても人が多いので熱気がすごく、ぶつからないように歩くのは難しい。
人ごみは苦手なのだが、我慢するのだ。
客はお店の仕入れに来ているプロと私のような素人が混じっている。
鉱物の値段は幅広い。
探せば安くてもかわいい石が見つかるよ。
私は器用貧乏なので、ネックレスでもブレスレットでも自分で作れる。
トルマリンがマイ・ブームだった時は、多色の石のネックレスを2つ買ってバラバラにして、ピンク系とグリーン系に作り直した。
ピンク系は自分のにして、グリーン系は叔母にプレゼントした。
叔母の好きな色だったのでとても喜んでいた。
理想的なネックレスができたので、非常に満足してトルマリンブームが終わる。
次は貝オパールがマイ・ブームになった。
オパールは貝や樹木がケイ酸分と交代することで生成されたりするのだが、きれいなものは元の形が分からなくなるほど磨かれて指輪になったりしている。
私は貝の形があるのが風情が合って好きだ!
だからオパールというよりも、「貝の化石に一部光ったところがあるかもしれない」というのが好きで、その程度ならそんなに高くない。
これも、理想的な「バランスよく潰れて少し光った化石」が見つかったので、ブームが終わった。
今はピクチャーストーンが気になる。
ネットショップが「不思議で美しい石の図鑑」をおススメしてきたので、つい買ってしまって夢中になる。
模様が風景や動物に見える石をピクチャーストーンと呼ぶことがある。
すばらしい!
石が絵を書いているようで、とても愛しい。
ピクチャーストーンの値段は予想が難しい。
ミネラルショーのお店は、石の裏に値札を貼っていることが多い。
クラゲの模様に見える石を「うーん、これぐらい可愛かったら2000円までだったら買ってもいいかな~」と思ってひっくりかえすと「20000円」だったりするので、そーっとまたひっくりかえす。
油断はできないのだ。
1000円のペンダントトップが無造作に箱の中にたくさん入れてあって、そのうちの1つに石のネックレスが通してあって、「あっ、これペンダントトップに合うね!」と思って値札を見ると「29800円」だったりする。
そーっと箱に戻す。
店員が外人さんの場合は何を言っているのかわからないが、外国で買い物をしている気分になれて楽しい。
一番難しいのは、石に値札を貼らず「10グラム280円」とかグラム売りをしている店だ。
今のところ私には金額が予想できない。
小心者なので「これはおいくらですか?」と聞けないのだ。
疲れ果てたが、可愛い夕暮れの風景のような小石を一個家に連れ帰ることができて、とても幸せである。
来年のミネラルショーまでに、目分量で小石の重さが分かるように修行しよう。
未承認 2022年11月20日(日)06時13分 編集・削除
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