店を出た三人は、一言も言葉を交わすことなく来た道を戻った。
役目を果たしたヨシムネはいくぶんさっぱりした顔をしていたが、ミハイルはいつも無表情な顔からさらに表情をなくしていた。タイチャルは慰めるつもりか、酔ったふりをしてミハイルの腕につかまっていた。
港に帰り着くと、アンドラス号の前で何人かが右往左往しているのが目に入った。
何やら様子がおかしい。
「船長! ミハイル!」
三人の姿を見つけてイタロが駆け寄ってきた。
「たいへんだ! ライナーがいなくなった……!」
BL◆MAN-MADE ORGANISM
第2章/星を渡る船 − 15 − 店を出た三人は、一言も言葉を交わすことなく来た道を戻った。 TOP≫INDEX≫[ 読んだよ!(足跡) ] 役目を果たしたヨシムネはいくぶんさっぱりした顔をしていたが、ミハイルはいつも無表情な顔からさらに表情をなくしていた。タイチャルは慰めるつもりか、酔ったふりをしてミハイルの腕につかまっていた。 港に帰り着くと、アンドラス号の前で何人かが右往左往しているのが目に入った。 何やら様子がおかしい。 「船長! ミハイル!」 三人の姿を見つけてイタロが駆け寄ってきた。 「たいへんだ! ライナーがいなくなった……!」 |