私は田舎に住んでいる。
窓を開けたらゴイサギや狸がいようとも、道を歩けば蛇やザリガニが歩いていようとも、あまり驚かなくなった。
しかし、昨日は、びっくりした。
雨に塗れた道を歩いていると、私の足元の何百という小石が、四方八方に飛び上がったのだ。
妖怪の小道に迷い込んだのかと思った。
よく見れば、一センチぐらいの蛙が、集団で水田から遊びにきていたようだった。
踏むのはかわいそうだと、注意しながら歩く。
めんどくさいけど、蛙がたくさんいる雨の道はちょっと素敵。
そういえば、今年も玄関にアマガエルが住む季節になった。
縄張りがあるのか、いつも一匹だけいる。
性別は知らないが、アマ子と呼んでいる。
蛙の顔の見分けは付かないので、別の蛙かもしれない。
アマ子は、日光を避けているのか、時々ドアノブの陰にいる。
ドアを開けるときに、アマ子を一緒にふにっと握ってしまうことがある。
びっくりするけど、アマガエル付きの玄関ドアは、ちょっと素敵。