月日が経つのが、はやすぎる。
年を取ると、感動の回数が少なくなってくるから、そう感じるのだそうだ。
ならば、もっと感動すればよいのだ!
ドアホンが壊れた。
ほぼ同じタイプのものを、電器屋さんに取り替えてもらって、説明書を読んでいた。
おや?
どうやら、今まで私がマイクだと思って話しかけていた部分は、スピーカーだった。
どうりで、今まで「はーい!どなたですか?」と呼びかけても、誰も返事しなかったわけだ。
愛想が良いはずの宅配便の人すら、黙っているので、嫌われているのかと思ったよ。
マイクはどこかというと、……スピーカーの反対側に、穴がぽつんと一つ。
そうだったのか、その穴はリセットボタンかと思っていた。
同居人に、「ドアホンのマイクは、どれだと思う?」と聞くと、私と同じように、スピーカーを指差した。
私がマイクの穴を指差して、「これは、なんだと思う?」と聞くと、「うーーーーーん。穴」と言った。
私より、ひどい。
でも、何年も使ってきた。
まあ、ドアホンは、「ピンポーン」と音さえ鳴ればいいのだろう。
私は、ドアホンのマイクの位置が分かった!
マイクで話しかけると、家の外の人が返事する。
感動ーーーーーーーーーっ!