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困っている外人さん達に、捕まる

駅のホームで、困っている外人さん達に捕まった。
私以外の人は、逃げてしまった。
多分、アジアの南の国の人だと思う。
日本語は、ちょっとしか分からないみたいだ。

出発駅と到着駅しか印刷されていない数千円の高額切符を、私に見せて、教えてくれと必死な顔をしている。
そんなもの見せられても、方向音痴の私が、分かるわけないじゃないか。

遠くから見ていたおばさんが、「まるっきり違う方向に来てるやんか。とりあえず、●●駅まで戻って、そこから■■線に乗って△△線やね」と、こそっと言った。

私に言うなよっ!

でも、おばさんの助けで、私にも場所が少し理解できた。
隣の隣の県まで、行きたいようだ。

駅のホームの路線地図を指さしながら、身振り手振りと顔の表情と気迫で、説明した。
私は、外人さんに何か聞かれても、日本語でしか答えないことにしている。
外人さんも、日本語と母国語を混ぜて質問するが、路線地図を指さしながらなので、何を聞いているのか、なんとなく分かる。
とりあえず、●●駅まで戻って、■■線に乗ることは、理解できたらしい。
顔の表情が、明るくなった。
本当に分かったのかなぁ。

電車が来たので、乗った。
外人さん達は、乗ると座席に座って、全員寝た。

おまえらああああああああ!
一人ぐらい目を開けておけえええええっ!
日本人が全員何でも教えてくれると思うなよーーーーーーーっ!
私は、すぐ降りるぞおおおおっ!

電車を降りた後、あの人達に『私達は、●●駅から、■■線に乗って……略。間違っていたら、教えて下さい』と書いた画用紙を持たせておけばよかったと、思った。

はっきりと、物を言う

私が大学生の時の事である。

クラブ活動をしていると、先輩が「黒井、コーヒー飲みたくないか?」と言った。
私は、『喫茶店に行ってコーヒー飲まないか?』という意味だと思って、「飲みたくないです。練習しましょう」と答えた。
すると、先輩は「あ~~~~~、俺は山田が好きだ。山田なら、コーヒー入れてくれるもんなぁ~~」と、唸りだした。

あ、『コーヒーを、作って欲しい』という意味だったのか。
それなら、そう言わないと分からないじゃないか。

山田さんは、どうして先輩の気持ちが分かったのだろう。
テレパシー能力が、発達していたのだろうか。
私には、無理だ。
先輩に「私を好きになっていただかなくてもけっこうですから、コーヒーを作って欲しい時には、はっきりと言ってくださいね」と宣言しておいた。

後日、別の先輩が「黒井、コーヒー飲みたくないか?」と言った。
もしや、クラブ内では、そういう頼み方をするのがルールなのだろうか。
「…………。コーヒーを、作りましょうか?」と、ぼそっと答えた。
「サンキュー!」と、先輩が言った。

どうして、「コーヒー作って」と言わないのだろう。
非常に、いらいらした。
でも、命に係わる事でもないので、小さな集団の中の決まりごとなのだろうと、気にしないことにした。
今は、遠回しに「コーヒーを飲みたくないか?」と言う人が、身近にいないので、ほっとしている。

今年は、節電をしているので、部屋の温度が低めである。
16度にしてあるのだが、寒く感じることが多かった。

それで、すりおろした生姜をいろんな液体に入れて、飲んでみた。
おお、すごい!
体が、ぽかぽかする。
14度ぐらいでも、平気だ。
12度でも、大丈夫かもしれない。

同居人も、ぽかぽかにしてあげようと、生姜をすりながら、「私、生姜●●(←いろんな液体)を作ってるんだけど、飲むよね?」と聞いてみた。
すると「う~~あ~~、すみません、コーヒー作って下さい」すまなさそうに、あつかましく言った。
……はっきりとした言い方でも、腹が立つものだ。

でも、いろんな液体に入れる生姜の量が、まだ分からない。
美味しくないことが多いので、同居人の気持ちは分かる。
普通に、お湯と砂糖の生姜湯が、一番美味しかった。

今度、作るときは、もっとはっきりと言おう。
「生姜湯を飲みなさい」と。

炊飯器に萌える

腐女子はレベルが上がると、生き物以外にも、萌えることがある。
私はペットボトルには萌えないが、腐女子が書いた『ペットボトルと蓋が引き裂かれて、互いに自分の半身を思うショートストーリー』を読んで、萌えたことがある。

雑誌で、BL作家さんが「ミーアキャットが餌のヒヨコを育てた話に、萌えた」と、エッセイを書いていた。

ええっ?
ミーアキャットって、あんな可愛い顔で、ヒヨコを食べるのかっ!
検索してみたら、バリバリ食べている写真が出てきたので、ショックだった。
ミーアキャットがヒヨコの餌を用意したとは思えないから、飼育係が気をきかして差し入れたのかな。

BL作家さんは、哺乳類と鳥類の関係まで萌えるほど、腐女子のレベルが上がっているのだが、私のレベルは、もうちょっと上だ。

私は、猫と炊飯器が仲良くしていると、萌える。
『官房長と●京さんがちょっと嫌味を言いながら食事をしているシーン』と同じぐらい萌える。
炊飯器は、保温スイッチを入れると温かいので、掃除機や洗濯機に比べたら、動物的かもしれない。

なぜ萌えるのだろう。
自分でも、よく分からなかった。

You Tubeで、猫と炊飯器の動画を、たくさん見た。
猫が炊飯器にすりすりしたり、カリカリしたりするのは、炊飯器の中のパリパリになったご飯が食べたいからだと思う。
でも、「中身じゃなくて、炊飯器そのものが好きだ」と飼い主が言っている猫も、何匹かいた。

猫の気持ちになって、炊飯器を見つめてみた。

炊飯器って、形がなんとなく猫の頭に似てるような気がする。
もしかしたら、一匹で飼われている猫が、炊飯器を自分の仲間だと思っているのかもしれない。
あ、そうだ、炊飯器にも付喪神のように、心が宿っているのかもしれない。
自分は動けないので、猫が近づいてくれるのをじっと待っているのだ。

あああああ、萌える。

そんなことを考えていると、ウチの炊飯器も可愛く見えてきた。

カロリーメイトの賞味期限

寒いねっ。
雪で電車が止まっているよ。

新聞に、「雪で停車中の特急の乗客に、備蓄していたカロリーメイトを配ったら、賞味期限が切れていた」というニュースが載っていた。

↓JR西日本のHPより 

>平成24年2月2日12時頃に、大雪の影響で武生駅に停車中のサンダーバード12号に乗車中のお客様に非常食の配布を行ったところ、賞味期限を約1週間(平成24年1月26日)過ぎているものを143個配布していたことが判明しました。
 配布してから約40分後に賞味期限を過ぎていることに武生駅社員が気付き、当該列車が停車している敦賀駅に連絡し、敦賀駅社員が13時過ぎからお客様にお詫びし62個を回収いたしました。

緊急時に、カロリーメイトの賞味期限が一週間ぐらい過ぎていて、気にする人はどれだけいるのだろう。
私だったら、2~3か月過ぎていても気にしない。

他の人は、どれぐらいまで(自己責任で)食べているのだろうかと、検索してみたら、5年過ぎとか15年過ぎとか驚くべき年代物に挑戦している人もいた。

質問者「カロリーメイトの賞味期限が(5か月ほど)過ぎているけれど、食べても大丈夫ですか?」回答者「余裕でしょう。私なら何のためらいもなく食べます」質問者「(食べてみました)余裕で美味しかったです!」という会話がとても可愛いくて気に入ったので、私も5か月でも余裕で気にしないことにした。

というわけで、私が特急に雪で閉じ込められたら、賞味期限が5か月過ぎたカロリーメイトでも、差し入れしてもらえたら喜んじゃうよっ!

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夏川・松浦 URL 2012年02月04日(土)22時28分 編集・削除

賞味期限って、「おいしく食べられることが保証できる期限」のことで、可食期限じゃないから、少しぐらい過ぎていても大丈夫!
逆に私は、賞味期限までたっぷりあるモッツァレラチーズが腐っていて、泣く泣く諦めたことがあります。
表示よりも自分の五感に従うべきだと思います!(笑)

黒井美花 2012年02月07日(火)00時53分 編集・削除

それは残念でしたねっ!
『賞味期限=開封前の賞味期限』の場合もありますよね~。

私は、パルメザンの粉チーズがお気に入りなのですが、冷蔵庫の隅っこに隠れていて、最近「バア!」と出てきて困っています。
5か月過ぎているのですが、カビは生えていないようです。

ウチの冷蔵庫の中でチーズにカビが生えたことはないので、生やした人はどうするのだろうと思って検索してみました。

『パスタにかけて溶かして食すまで気付かず ブルーチーズと全く同じ味すると思い、 確認してみるとやっぱり青色のカビ… 掘り返して探せば所々カビが出てくるのですが カビを除いて食べるのは危険でしょうか?』と質問している人がいて、『残念ですが…止めたほうがいいですよ!』と答えている人もいたのに、『青カビだけの青カビだけの寡占状態なら完全に加熱します。 ピンクや黄、赤に緑と花盛りだったら廃棄です。あくまでも私の家庭での基準です。』が、ベストアンサーになっていました。(Yahoo 知恵袋より)

相談者には、本当は心の中に答えが決まっていて、その答えしか言ってほしくない人がいると思います。

カビが生えていても、取ってチーズを食べる人って、文章で見ると、かっこいいなって思います。
でも、私の目の前で、友人が青カビの生えたチーズを食べようとしたら、止めるかもしれません。
青カビの生え方が私の目で見て、汚いと感じたら、止めるでしょう。

自分の五感に従うべきですね~。

夏川・松浦 URL 2012年02月12日(日)20時21分 編集・削除

モッツァレラチーズは開封前でした(´・ω・`)

黒井美花 2012年02月24日(金)02時23分 編集・削除

それは根性がなさすぎるチーズだ!

私のホラーSF的萌え

BLが好きな腐女子が10人いれば、10個の萌えがあるように思う。
他人の萌えと自分の萌えが、同じとは限らない。

私がBLに求める萌えには、ホラーSF系と童話ファンタジー系の二つがある。

童話ファンタジー系萌えは、二匹の猫が仲良くしているのを見ると、胸が温かくなってキュンとする感覚に似ている。
ホラーSF系萌えは、高い場所に上って景色を見下ろしたときに、背筋がぞわっと冷たくなる感覚に似ている。
ちなみに、私は高いところは、怖いけれど……好きだ。
ただ、美しく広がる花畑やキラキラ光る氷河や仲良しの動物達は見たいが、ゴミだらけの川やワニが小鹿をかみ砕いている様子は見たくない。

私は、昔は美青年だけが登場するBLの王道が好きだったはずなのだが、今はリバーシブル・年下攻め大好物、3P以上は全員の同意があればOK、オヤジ(←60歳まで)受け・髭男受けバッチコーイになってしまった。
きっと、松浦さんの影響を受けたせいにちがいない。
苦手なのは、暗いストーリー、ショタ受け、バッドエンドである。

実は、今までに文章を読んでいて一番ぞわっとしたのは、BL小説ではなく、新聞の投稿欄だった。
何年前か忘れたが、ある男性と女性の出会いだった。
男同士の話ではないのである。
あああああ、切抜きを残しておけば良かったーーーーーー。

↓こんな話だった。
ある男性が道を歩いていると、目にゴミが入って痛くてたまらなくなった。
それで、目薬を買おうと薬局に入った。
薬局にいた女性は、「あらあら、大変」と男性の顔をがっとつかんで、舌で目のゴミを舐めとった。
男性は、動けなかった。
(たしか、男性と女性は30~40歳ぐらいで、初対面だったような気がする。)

それを読んだ時、私の脊髄が凍った。
すさまじく怖い。
舌で目のゴミを取るなんて、想像したことも無かった。
私は、親に目のゴミを取ってもらったことは無い。
幼いころ、親に「目にゴミが入った~」と訴えると、「目をパチパチしなさい。ゴミが痛くない場所に行くから」と教えられ、それでも、「まだ痛い」と言うと、「手で水道の水を受けて、目をパチパチさせて洗い流しなさい」と教えられ、自分でなんとかするものだと思っていた。

目を舌で舐めると、細菌感染の可能性がある。
しないほうが、いいと思う。
でも、とても痛そうだったから、してあげたのかな。
私は絶対に経験したくないけれど、投稿欄の二人に、萌えた。
私の脳内では、……31歳ぐらいの顔と性格は良いけれど内気なのでモテない男性が、目が痛くて涙を流しながら薬局に入って行くと、33歳ぐらいの色白で神秘的な雪女のような美女が微笑みながら近づいてきて、冷たい指で顔を押さえて目のゴミをペローン……。
あああああ、すさまじく怖いが、萌える。

松浦さんが「BLで、何か読みたいストーリーは、ある?」と聞いたので、私は「初対面眼球舐め」と答えた。
しばらく困っていた松浦さんは、「BLじゃないけど、イーディス・ネズビットの『砂の妖精』に、眼球舐めがあったよ」と教えてくれた。
読んでみた。
赤ちゃんの目にゴミが入ったので、おねえさんが舌で舐めとっていた。
全然萌えなかった。
ちーがーうーのっ!
初対面じゃないとダメなのだっ!
赤ちゃんはおねえさんのことが大好きで、信頼感を持っているから、目を舐められても全然恐怖感は無い。
舐める人にも、舐められる人にもためらいや恐怖があって、それでも相手のために行動してしまったという状況じゃないとダメ。
口の中には悪い菌もいると思うので、恋人同士のプレイで眼球を舐めるのは、非常に嫌いだ。

他にも、いろいろ条件がある。
投稿欄のようなできごとでは、『女性店員・男性客』、『女性店員・女性客』、『男性店員・男性客』の組み合わせなら萌えるのだが、でも『男性店員・女性客』はNGなのである。
なぜなのかと聞かれても、嫌なものは嫌なのだ。
また、小説でないと、萌えないのだ。
BL漫画で、ほぼ初対面の男の子がゴミを取るために友人の目を舐めているシーンがあったが、全く萌えなかった。
目を舐めるシーンは、私にとっては、絵的に美しくない。
だから、私の脳内で、眼球舐めのシーンでは「見たくないものだけ隠せる魔法のベール」が都合よく現れて、隠してくれるのだ。

というわけで、私のホラーSF系の萌えの一番は、新聞の投稿だった。
先日までは。

市川春子さんの『25時のバカンス』という漫画を読むと、凍った脊髄が砕けてしまいそうなショックを受けたのである。

★ネタバレ注意★

その本に、『月の葬式』という月の住人と地球人の話が載っていた。
BLではないが、男二人が仲良くしている話である。
月の住人が病気で、皮膚がボタンのように硬化して落ちて、ハチの巣のように穴がたくさん開いてしまい、皮下組織が見える状態になってしまうのである。

もう、気持ち悪くて気持ち悪くて、鳥肌を立てながらも、……何度も読んでしまった。
なんとか読めたのは、市川春子さんの絵柄が写実的ではなく、ファンタジーな絵柄だからかもしれない。

月の住人は、顔も穴だらけになっていたのだが、髪の毛はフサフサしていた。
頭にも皮膚があると思うので、ボタンの大きさのハゲができていたら、読めなかったかもしれない。
私は、美しい男が部分的にハゲるのは許せないのだ。
ヤングースーパーマンのレックス・ルーサー(マイケル・ローゼンバウム)は、大好きだ。
だから、中途半端にハゲるくらいなら、お坊さんのようにつるつるに剃って欲しいと思う。

仲の良い二人がいて、片方が本当は妖怪でも、火事で全身火傷になっても、病気で全身ハチの巣状態になろうとも、……どんな姿になろうとも、この世界で君が一番好きだよ・大切だよ……と互いに求め合うというのが、私のホラーSF系萌えではないかと、ふと思った。
大丈夫だよ、バッドエンドじゃない。
フィクションだから、妖怪でも人間に生まれ変われるし、全身火傷でも時間がたてば無傷の美肌に戻れるし、ハチの巣状態でも治療すれば元の美形に戻れるんだから。

私のホラーSF系萌えというのは、他人には理解してもらえないだろうなあ。